2003/06/23

5-4/6-3

少数人種優遇措置は合憲 米連邦最高裁 (共同 2003/06/24)

 米連邦最高裁は23日、アフリカ系米国人などマイノリティー(少数人種)を優遇する入学選考を行ってきたミシガン大学の積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)を合憲とする決定を下した。
 ブッシュ政権はことし1月、大学側の措置を「根本的に間違っている」と指摘、同最高裁に同様の意見書を提出していた。最高裁が、同大の是正措置を合憲としたことは、政権にとって打撃といえるだけでなく、米国の今後の対少数人種政策に大きな影響を与えるのは必至だ。
 決定に賛成した判事は5人、反対は4人で、保守派、穏健派が拮抗(きっこう)する最高裁の構成を反映する形となった。
 最高裁は一方、ミシガン大が学部学生の入試選考で、少数人種の学生に特定の割合の入学枠を事実上設けていたことについては6対3で違憲とした。最高裁は差別是正の範囲を極めて限定する形で認める判断を下したといえる。
 大学院の決定について賛成したオコーナー判事は「多様な学生の構成を確保するため、大学が極めて限定された範囲で人種を選抜の際に考慮することは憲法に違反しない」と意見を述べた。
 ミシガン大大学院は、少数派の受験生の事情を特別に考慮することで、少数派が合格できるような措置を採用。大学学部は少数人種の学生に最初から入試で一定のポイントを与え有利にしていた。ブッシュ政権は「人種の違いのみで入学枠を割り当てており不公平」と批判していた。(共同)


図書館のポルノ規制は合憲 米連邦最高裁、ネット接続で

 【ワシントン23日共同】米連邦最高裁は23日、公共図書館に設置したコンピューターに、インターネットのポルノサイト接続規制装置の取り付けを義務付けた法律が「表現の自由」を保障した憲法に違反しないとの決定を下した。
 法律は2000年に成立した「子供のインターネット保護法」。政府の資金支援を受けた公共図書館に規制装置を義務付けたが、米図書館協会などは、装置は検閲に当たる恐れがあり、さらに装置が「乳がん」の資料などポルノでない多くの画面を規制すると訴えていた。6人の判事が決定に賛成し、反対は3人だった。
 フィラデルフィア高裁は昨年、図書館協会側の主張を認めていた。(共同通信)

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