ブッシュ風刺画で米の高校生を聴取 「過剰反応」と波紋
イラク戦争反対のメッセージを込めて、美術の宿題でブッシュ米大統領の風刺画を描いた米ワシントン州プロサーの男子高校生(15)が、学校からの通報で駆けつけたシークレットサービスに事情聴取される出来事があり、「いくらなんでも過剰反応ではないか」と波紋を呼んでいる。
地元紙によると、問題とされたのは、銃を持ったアラブ風の男が、ブッシュ大統領の頭が先端についた棒を手にしている作品。イラクでの戦争をやめるよう求める説明書きがついていた。驚いた教師が上司に報告し、上司が教育長、教育長が警察に連絡。警察からシークレットサービスにファクスで絵が送られ、23日の事情聴取となった。
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ムーア監督の米大統領批判映画、ディズニーが配給禁止に
アカデミー賞を昨年受賞したマイケル・ムーア監督が、9・11同時多発テロをめぐってブッシュ大統領を批判した新作ドキュメンタリー映画「華氏9・11」が、北米でこの映画を配給するミラマックス社の親会社ディズニーの圧力によって、配給禁止の措置を取られたことが5日わかった。
ムーア氏のウェブサイトなどによると、新作は今月12日からのカンヌ国際映画祭で初上映され、夏にも米国で封切られる予定だった。4日にディズニー側から配給の取りやめを通告されたという。
ムーア氏は昨春、ミラマックス社からの出資を得て制作を始めた。オサマ・ビンラディン氏の家系を含むサウジアラビア王族とブッシュ家の関連や、9・11後のブッシュ氏の政治姿勢を批判的に描写する内容。タイトルは、思想統制のための焚書(ふんしょ)を描いて映画化されたブラッドベリの近未来小説「華氏451度」にちなんでいる。
5日付ニューヨーク・タイムズ紙はムーア氏の代理人の話として、ブッシュ氏の弟が知事を務めるフロリダ州で、ディズニーがテーマパークの税金優遇措置を受けており、配給禁止は映画への反発から優遇措置が損なわれることを懸念したためと報じている。
ディズニー側はこれを否定しているが、一方で「会社の利益を損なう映画の配給を止める権利がある」とも説明している。また、配給取りやめは昨年ムーア氏側に伝えたといい、「評判づくりのために映画祭直前になって公にした」と批判している。
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