ロシア人入浴断る 「マナー悪く客足悪化」−紋別市の三セク施設 2003/09/08 01:30
from 北海道新聞
【紋別】今年四月末に紋別市に開業した入浴施設が、ロシア人船員の入浴マナーの悪さが原因で日本人の客足が落ちたため、八月下旬から、ロシア人の入浴を拒否していることが七日分かった。施設側は「営業に支障が出たための一時的措置」と話し、解決策を検討している。
施設は同市の第三セクターが所有し、地元の民間会社が運営する「湯けむり紋別とっかりの湯」。開業時はロシア語など四カ国語で書いた入浴マナーの説明書をフロントで見せ、外国人客を受け入れてきた。
当初は「目立ったトラブルはなかった」(太田謙一総支配人)が、サハリン沖のロシア軍事演習で紋別港にロシア船の入港が増加した八月中旬から、脱衣所での酒盛りや露天風呂での喫煙など、マナーの悪いロシア人の振る舞いが目立ち、苦情が相次いだ。
このため、施設は八月二十四日から、入り口にロシア人の入浴を断るロシア語の張り紙を掲示。今月五日からは、当初の「ロシア人」の表記を「外国船乗組員」に変更し、入浴マナーの悪化が原因であることも追加した。
太田総支配人は「マナーを守る常連のロシア人もいて心苦しいが、営業上の死活問題。やむを得ない措置」と苦しい胸の内を明かす。施設は今後、ロシア人の受け入れ再開へ向け、対応策を検討する考え。同市内ではもう一カ所の入浴施設や飲食店の一部が「日本人専用」の掲示をしている。
道内では小樽市の入浴施設で入浴を拒否されたのは人種差別として、道内在住の外国人らが、入浴施設を経営する会社と小樽市に損害賠償を求める訴訟があり、札幌地裁が昨年十一月、会社側に三百万円の支払いを命じ、市への請求を棄却。現在、札幌高裁で控訴審が続いている。
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